【週刊パデルダイジェスト 10/10号】ロブは「逃げ」じゃない|トップの試合では1試合に約200本、攻めの一球

パデルコートでラケットを構えるプレーヤー 大会・ニュース

パデルを始めたばかりの人が、来週のコートで一歩前進できる話題を毎週お届けします。アジア大会が終わって最初の号は、テニス経験者ほど驚くショット「ロブ」がテーマです。上達ヒント・ギア・本場のひとコマの3つで、ロブの見え方をひっくり返していきます。

今週の上達ヒント:ロブで、ネットを取り返す

テニスでロブといえば、追い込まれたときに上げる苦しまぎれの一打。そんなイメージがあるかもしれません。パデルのコーチング機関「The Padel School」は、テニスではロブはめったに使わず、使うのは窮地のときだけ、でもパデルではまったく違う、と言い切っています。

テニス経験者なら、アプローチショットを打ってネットに詰める動きを思い出してください。パデルのロブは、あれに近い役割を持っています。相手2人がネット前に並んでいるとき、頭上を越えるロブを上げれば、相手は下がるしかありません。ボールが落ちてくるのを待つ間に、今度は自分たちが2人で前へ詰める。パデルではネット前を取ったペアが主導権を握るので、ロブは守りの一球ではなく、ネットを取り返すための攻めの起点なのです。

The Padel Schoolは、ロブを2種類に分けています。

  • 高いロブ:守りのロブ。深く入れば、相手は強く打ち込みにくくなる
  • 速いロブ:攻めのロブ。相手がネットに近づいていて、後ろにスペースがあるときに使う

始めたばかりのうちは、まず高いロブからで十分です。狙いは、英国のパデル統括団体LTA Padelのガイドによると、サービスラインを越えて、後ろの壁の手前。短いと、相手にスマッシュの絶好球を渡してしまいます。距離の長いクロス(対角線)に打つと、ミスの余裕が増えます。もう一つのコツは、打ちやすいボールでロブを上げること(The Padel School)。体勢が崩れた苦しいボールより、余裕のあるボールで上げる方が、狙いどおり相手の頭上を越えます。

次回コートに立ったら、相手が2人ともネット前にいて、自分に余裕があるボールが来たときに、1本だけ高いロブを上げてみてください。上げたら、パートナーと声をかけて2人で前へ。ラケットの面の向きや振り方は、パデル初心者の練習方法のステップ3で紹介しています。

今週の注目ギア:ダンロップ PRO PADEL(パデルボール)

ダンロップ PRO PADEL(パデルボール 1缶3球入り)

ロブの練習も、後ろの壁の練習も、何球も続けて打つほど上達が早くなります。コートで借りるのもいいですが、自分のボールが1缶あれば、早く着いた日にすぐ練習を始められます。

「ダンロップ PRO PADEL」は、日本パデル協会が主催する公式ツアー「ジャパンパデルツアー」の公式球として、2019年に採用されたボールです。国内の大会で使われているのと同じボールで、ふだんから打てます。

  • 内容:1缶3球入り
  • 価格:1,100円(楽天市場・ジャパンパデルショップ、2026年10月10日時点。送料別なので、ラケットなどとまとめて買うとお得です。ショップでは10月12日23:59まで全品10%OFFクーポンを配布中)

まずはラケットを選びたい人は、初心者向けパデルラケットおすすめ6選もあわせてどうぞ。

本場パデルのひとコマ:トップの試合では、1試合に約200本のロブが飛び交う

ロブがどれだけ大事か、数字で見てみましょう。研究チームが、世界最高峰のツアー「Premier Padel」2024年シーズンの10試合を分析したところ、上がったロブは合計2,063本でした。1試合あたり、4人の合計で約200本です。2020年のトップツアーを分析した別の研究では、7〜8割のポイントでロブが使われ、1ポイントに2〜3回打たれていました。

この研究には、初心者にも役立つ発見が2つあります。

  • ロブはペアの2人が半々で上げている:守備の得意な1人に任せるのではなく、2人とも同じくらい上げています。どちらも上げられるようになるのが、ペアで戦う基本です
  • 男子では、コートの真ん中へのロブほど相手の頭上を越えやすかった:クロス(対角線)へのロブは、越えきらない傾向がありました

上達ヒントでも紹介したとおり、LTA Padelのガイドは「距離の長いクロスに打つとミスの余裕が増える」と勧めています。まずはクロスで、確実にサービスラインを越える高いロブを。慣れてきたら、真ん中を狙うロブにも挑戦してみてください。

10月4日に決勝を迎えたロッテルダム大会では、世界ランキング1位のアルトゥーロ・コエジョ/アグスティン・タピア組が、この大会3連覇を果たしました。主催団体の公式チャンネルが公開している大会3日目の男子ハイライトで、ロブが上がるたびに、ネット前のペアがどう下がり、ロブを上げたペアがどう前へ出るかに注目してみてください。

【国内】全日本パデル選手権、10/19にエントリー開始

日本パデル協会によると、第10回ダンロップ全日本パデル選手権のエントリーページが10月19日(月)に公開されます。締め切りは11月16日(月)です。大会の日程は、協会の発表を待っているところです。10月26〜30日にクウェートで開かれるFIP世界大会のアジア・アフリカ予選に日本が出場するかどうかは、まだ確認できていません。

まとめ

ロブは、逃げるためのショットではなく、ネットを取り返すためのショット。今週は、余裕のあるボールで1本、高いロブを上げてみてください。上げたら2人で前へ。来週もこの枠で、パデルを一歩前進させるヒントをお届けします。


出典:Why is the lob so important in padel?(The Padel School)、Two Types of Padel Lobs(The Padel School)、Master your lobs(LTA Padel)、Playing High: Strategic Use of the Lob in Professional Padel(Applied Sciences, 2024)、Game Dynamics in Professional Padel(Sports, 2024)、日本パデル協会とのプラチナスポンサー契約を締結(住友ゴム工業)、DUNLOP PRO PADEL(楽天市場・ジャパンパデルショップ)、Coello/Tapia and Sánchez/Ustero, Rotterdam P2 champions(Padel Addict)、第10回全日本パデル選手権 エントリースケジュールのお知らせ(日本パデル協会)、FIP World Cup Qualifiers Asia-Africa(国際パデル連盟)

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